ナチュラルハーモニーの『蔵の郷白みそ』を仕込んだ
- 2010/11/09
- 味噌のお話 > 自然栽培、蔵つき麹菌のこと。 > 麹のこと
ナチュラルハーモニーの白みそは自然栽培の原料
先日、ナチュラルハーモニーの白みそを
仕込んだ。
上記の写真は煮あがった大豆。
少し、影があたって、色合いがおかしい…無念。
文字で説明すると、色合いがきれいな仕上がりになりました。
豆の炊き加減で味噌の表情が変わる
味噌作りで大切なことは
①麹作り
②豆の焚き
③仕込み
とよく言われます。
特に、白みそのような
『淡色』の味噌を作る時には
豆の炊きが非常に大切になります。
豆の炊き加減で味噌の
色、味、組成、香りが大きく変化します。
味噌作りにおける豆の炊き方はいろいろある。
『赤色』の味噌を仕込む場合
たいてい、豆を蒸します。
『淡色』の味噌を仕込む場合
たいてい、豆を煮ます。
◆豆を蒸すと、豆の旨味成分を逃すことなく
大豆処理ができるが、色合いが
くすみやすかったり、淡い色には不向き。
◆豆を煮ると、大豆を潰した時に
きれいな色合いや組成になりますが
旨味成分が煮汁と一緒に逃げてしまいがち。
このように、大豆の炊き方
一つとっても、一長一短あり
どのような味噌を作るかによっても
大きく大豆処理というのは異なってきます。
これは味噌作りの教科書の
基本中の基本のことなので、
各蔵元さんによっては
豆の炊き方は違ってきます。
煮あがった豆をチョッパーでつぶす
煮あがった豆をチョッパーと呼ばれる
すり機でつぶしていきます。
決して、少年ジャンプに掲載されている
トナカイのようなかわいい
『船乗り』 の一員ではありません(笑)
…間違えた(笑)
白みそはたいてい『熱仕込み』で
仕込みます。
このように適正に大豆処理されると
チョップした大豆が淡くて白くなります。
まるで雪のようです。
味噌屋さんの無限イマジネーションが
アツアツホカホカで膨らみます♪
熱仕込みとは
熱仕込み(あつしこみ)とは
煮あがった大豆をすぐにつぶして
麹と塩に混ぜ合わすことです。
これにより、
色の淡い味噌になります。
また、白みそは味噌の品温を
一度下げてしまうと、品温を
上げることが難しくなります。
時間と技が必要になりますね。
塩きり麹とつぶした大豆を混ぜ合わせる
麹と塩をあらかじめ混ぜておき
つぶした大豆を投入していきます。
まだ、煮あがりから3分経っていません。
味噌は手作りでやるイメージがありますが、
このように、大豆を潰す作業や混合作業は
機械の方が早くて正確です。
大切な温度管理や仕込みは
人間の腕の見せ所ですが、
機械作業のいい所を引き出すと
よりおいしいお味噌が出来ますね。
味噌の混合後は踏み込み作業
味噌を混合した後は、
踏み込み作業といって、桶の中に
空気が入らないようにします。
手作業で素早く踏み込みをして
後は熟成&温度管理です。
そして、出荷前にすり作業をして
やっとの思いでお客様に出荷ができます。
箱入り味噌はかわいいもんだ
箱入り娘ならぬ、箱入り味噌のできあがりですね(笑)