桶の勉強 理論編。
- 2009/07/21
- 味噌のお話
底板が大きく下に向かってへこんでいる桶があった。
それを昨日、味噌を掘り出し、修理するために空にした。
桶も、弊社では70本ほどの、
木桶がある。
一つ一つ直しいくのだが、
果てしない。
ビートルズのザロングアンドワイディングロードが
流れてきそうだ…。
http://www.youtube.com/watch?v=v9XO2jCwLak
けど、頑張りたい。
ちなみに、ここで、桶の名称を簡単にご紹介。
桶は接着材などを使用しないで、
板と板を合わせて、それをタガで締め、
最後に底板を入れただけの、
シンプルイズベストな入れ物です。
上記の写真は
私がフリーハンドで書いたものです。
へたくそな絵やな~と思った方、多数いらっしゃるとおもいますが、
中学の時、美術評価点が2しか取れなかったので、
お許し下さい。
側面の板を側板(がわいた)
その側板を漏れないように締めているのが箍(たが)
そして、底辺にある板が底板(そこいた)となっております。
側板と側板が合わさっている部分を正直(しょうじき)
と言います。
底板同士が合う部分も正直といいます。
一般に広い意味では正直といったら、
正直に言ってくださいとか?
正直な性格だね。という意味ですね。
しかし、桶の業界では、
正直といったら、合わさっている面の部分のことを言います。
由来は不明らしいが、
そこに、桶屋の技量が正直にでるから、「正直」と
いわれているかもしれないらしいです。
木材の木目が年輪に切られていたら、板目(いため)。
特徴は変形しやすいが、漏れが少なくいのが特徴。
桶の世界も奥深く、面白いですね。
木と会話できるようになるには、
基本的な知識が必要不可欠。
修行中の身ですが、
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」
と春秋戦国時代の孫子がいっていました。
桶は敵でもなんでもないのですが、
人生日々、勉強、精進。
まずは、己を知ることからはじめようかな…。