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藤井製桶所さんに訪問して感じた味噌桶のこと

大阪の堺市にある『藤井製桶所』に訪問した

2012年1月27日、大阪の堺の藤井製桶所さんに訪問しました。

用件はとあるクライアント様と桶の現状とお元気ですか~?という意味を込めてご訪問しました。

…実は12月に大きな数で桶をご注文させて頂きましたが、不足してしまい、1月から欠品が続いて居ます。

桶職人

1月の後半ということもあり、大阪は寒かった。。。しかし、雪が降っていないだけで全く違うことにきがつきました…orz

桶の文化は室町時代から存在する。

味噌の歴史は、中国伝来説と縄文時代からある説の2つがあり、当時の味噌を仕込む容器は『土器』であったり、龜でありました。

しかし、味噌の製造技術や方法が次第に洗練されていくにつれて、桶の文化が広まりました。

室町時代には『曲げワッパ』という職人さんが存在していて、桶の原型がありました。それから、『結桶師(ゆいおけし)』という桶を結う職人さんが存在するようになり、桶の文化が定着しました。

桶の文化は室町時代から

一番印象的でしたのは、桶は絶妙な曲線を描いています。ずんどうではございません。

そのため、微妙な曲線が省力で桶を持ち上げることができるようです。2トン桶が150㌔~180㌔程重さがありますが、男性一人で桶を持ち上げることができるのは先人たちの智慧の結晶なのですね

余談話しで、若さ溢れる、実の弟は、血の気も有り余っているので、桶を一人で持ち上げるのを自慢していましたが、遥か彼方の時代からの先人の智慧に活かされているだけなのだな…とふと思った(笑)

桶は税務指導や行政指導によって廃退していく

また、桶の仕込みは酒屋さんがお抱えの職人さんを雇っていて、桶の技術や文化が栄えていきました

なぜ、酒屋さんというと、5年に一度、輪替えや計量しなおしの仕事があったり、20年ほどで桶がダメになるからです。味噌桶や漬物桶、お醤油の桶は高含塩の商品なので、木が朽ちることなく100年くらい耐久性があります。また、酒屋さんほど、細かいメンテは必要ありません

そのため、税務省が桶の仕込みによる欠減を指摘してから、ホーローやステンタンクの仕込みになりました。

西洋では一杯何千円もするウィスキーなどはオークという木の樽で仕込んでいて、欠減も『天使の施し』といって、粋な言葉がありますが、日本では行政指導を受けたのでは仕方ないかもしれませんね。。。。

そのため、桶の職人さんグループは減少していきました。また、容器もプラスチックの容器がとってかわるようになりました。

上芝さん曰く『長い間積み重ねた文化や技術は先人たちが並々ならぬ知恵と努力をされて築いたけど、それを崩すのは一瞬でなくなりまんねん』と言っていました。

職人さんの手はゴツイ

桶のことを説明する、上芝さんの手はものすごくゴツかったです。

また、いろんなことを感じた、大阪出張でした。。。。

桶は一人では作れない

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