味噌桶を作る大阪堺市にある藤井製桶所を訪問した。
大阪の堺市にある藤井製桶所を訪問した
先日、大阪での仕事がある時に、堺市の藤井製桶所にお伺いをした。
要件は味噌が約6キロ入る木桶のタガがちぎれてしまったため、修理をお願いした。
藤井製桶所さんには一度だけ、お伺いしていましたが、前回は時間があまり取れなかったので、今回初めて写真撮影と作業現場を拝見した。
独特の桶の工具やほのかに香る木の香りが非常に印象的だった。
上部に大きなオケがあるのは、修理依頼をしていたマルカワみその桶。
桶も竹のタガの色や木の素材で受ける印象は異なる
桶の竹の輪がちぎれているのが2つあったので、修理をお願いした。
同じサイズの桶でも、竹の輪の色の違いや杉の色目で受ける印象は異なるのだな…と感じた。
また、たらいなどの小さな桶やおひつなども作っていた。
小さな桶の繁忙期は冬の時期にやってくる。
理由はご家庭での漬物作りや味噌作りが始まるからだ。
小さな桶を作る作業風景は非常に技術のいる作業
お伺いしたときは、代表の上芝さんは不在でしたが、実の弟様がお仕事をされていた。
手馴れた手つきで桶(原型の形)ができていた
藤井製桶所さんの従業員さんはみんな、血縁を持っている方々ばかりで仕事をしている。
(大きな)桶の作る仕事も持ってあと10年やねぇ~と言われた。
10年経つと、一番若い弟さんが65を超えるそうだ。
そんなことを聞いて、充填機の修理と桶の修理依頼をお願いして福井に帰った。
帰る時に弊社の傷んだ底板から『大正14年 金子由太郎 桶製造』と書かれた底板がでてきた。
マルカワみその創業が大正3年だから、約90年間、この底板は持ったのだな…と実感。歴史は何が起きたかというと『普通選挙制成立』『治安維持法公布』となっていた。