味噌作りには豆の炊きや麹の出来具合が大事
- 2012/03/17
- 味噌のお話
マルカワみその有機味噌日本の仕込みを行った
先日、有機味噌日本というお味噌の在庫が少なくなっている為、日本の仕込みを行った。
マルカワみそのお味噌はほとんどが『天然醸造』という熟成期間が長いお味噌の為、仕込んでから出荷するのに約1年必要になります。
すぐにはできないのが、天然醸造のデメリットですね。しかし、味はとことん美味しいのが特徴です。
味噌作りには大豆の炊き具合が大切
味噌作りには3つの鉄則があります。それは
- 一 麹(きく)
- 二 炊き
- 三 仕込み
ということです、一番に麹つくりが大事で二番目に大豆の炊き具合が大切で、三番目に仕込みの塩梅が大事ということです。
しかし、長野の大手メーカさんの『Hさん』は味噌造りの作り方の講義の時に、私は『1,炊き、2、麹、3,仕込み』でもいいのでは?と思うくらい、大豆の炊き具合は大切だ!!と教えてくれた。
お味噌における大豆処理は豆を洗って、漬けて、加熱して、潰すだけの工程ですが、シンプルが故に奥が深いですし、ごまかしがききません。大豆処理というのは非常にお味噌作りで大事になっていきます。例えば、加熱処理の場合、大豆を煮るのと蒸すのでは全く違いますし、圧を加えるか、無圧かでまた、大きく違います。『大豆というキャンパスにあなた達はどんなお味噌を描くのか??』そんなオトコの浪漫あるれることをおっしゃったヒトもいらっしゃいます。激しく同感しております。
しかし、大豆の炊きだけではなく、麹造りも大事です。とても大事です。
大豆は浸漬を行った後、圧力釜で蒸し上げる。
大豆を洗浄して、一晩おいておいた後は、圧力をかけて加熱します。
加熱した大豆は『チョッパー』と呼ばれる機械で潰します。なんか、人気海賊漫画のトナカイみたいですね。大豆が『ランブルボール』に似てきましたw
潰した後の大豆でございます。このように、大豆の粒がなくなります。
この時の潰した柔らかさで、豆の色、味、香り、組成がきまります。大豆と会話をしなければなりません。
潰した大豆はコンベアに乗せて混合機に移動する
チョップした大豆はロングコンベアに乗せて混合機に移動します。
混合機では麹と塩を混ぜてあり、そこに潰した大豆を混ぜあわせます。
人間の人力より、機械のほうが運搬能力も混ぜ合わせる能力も強いです。しかし、要点となるところは人力やアナログです
米と大豆と塩だけでできるお味噌は醗酵の浪漫がたっぷり
上記のそんな感じで大豆の仕込みを行います。
蒸した豆を常温でおいておいても、いずれ腐敗してしまいます。
食塩を豆に常温でおいておいても、煮豆の塩漬け状態でお味噌にはなれません。お湯で溶いても、塩味が強すぎます。
しかし、食塩と大豆と麹を混ぜると、非常に風味豊かで、美味しいお味噌ができるのは、神秘的ですし、神かかっていますね。
酵素という生命意志のないモノが意志を持っているかのように、美味しい醗酵食品を作るのは決して人間では作れないですね。
仕込み場の弟が『味噌屋ではなくて、お味噌お手伝い業やね』とい言っていたのを思い出した♪(^O^)/